【ネオニコチノイドって何?】

世界中でミツバチの大量失踪や鳥類の激減が報告されています。日本でもここ数年、国内でのミツバチの大量死が報道されるようになりました。1990 年代から、安全な農薬という触れ込みで有機リン系農薬に代わってネオニコチノイド系農薬が世界的に使われはじめ、それと同時期にミツバチが群れごと壊滅する「蜂群崩壊症候群」(CCD)が各地で起こるようになったのです。
 

出典:ネオニコチノイド系農薬中止を求めるネットワーク

 

そんな中、フランスでは1999 年に予防原則を適用してあるネオニコチノイド系殺虫剤の使用を一時停止し、2006 年には最高裁で正式に使用禁止。さらに2018 年までに農薬使用量の半減をめざしています。イギリス、ドイツ、イタリア、アメリカなどでもネオニコチノイド系農薬の使用禁止や、自主規制の動きが活発化しました。また2012年3月末には、有力な科学誌サイエンスがネオニコチノイド系農薬の悪影響を取り上げた論文を2本同時掲載して話題を呼びました。
 

出典:ネオニコチノイド系農薬中止を求めるネットワーク

 

まだ、ミツバチの大量失踪など生物多様性への悪影響がネオニコチノイド系農薬によるものだと断定されたわけではありませんし、逆に昆虫や鳥だけでなく人体にも影響がないと証明されたわけでもありません。“予防原則”という視点から海外で使用を制限する動きが強まっている中、私たちはこの問題を科学的な情報や幅広い見方を踏まえて考え、今後の対処を探っていくことが必要ではないでしょうか。

Q:それ(ネオニコチノイド)とは具体的には何?
A:

新しいタイプの農薬です。日本ではお米や野菜、果物、お茶など多くの農産物に使われるほか、松枯れ防止剤やシロアリ駆除剤、そして身近な家庭用防虫剤にもネオニコチノイドが進出しつつあります。1990 年代から安全で効果的な農薬という触れ込みで、有害性が問題になった有機リン系農薬に代わって世界的に使用が広がり、それと同時期にミツバチや鳥が激減しました。
  

Q:何が問題?
A:

 
出典:ネオニコチノイド系農薬の使用中止を求めるNGOネットワーク

  • 狙い定めた害虫だけを殺すはずの神経毒性が、他の昆虫や鳥にも有害となり、生態系全体を脅かします。
  • 植物の根から葉先までくまなく広がり、効き目も長いので、被害を受ける生き物が多くなります。
  • 水で洗っても落ちず、土壌に何年も残留するため、それだけリスクが拡大します。
  • ミツバチの大量死の主因と考えられ、養蜂家にとっても死活問題ですし、受粉をミツバチに頼る多くの農作物にも打撃を与えています。
  • ニコチンと似た毒性をもつので、人間の神経系にも作用すると考えられ、とくに子どもや胎児の脳の発達に悪影響を与えないか心配です。
  • 農家や農産物流通業者にとっては、せっかく有機リン系農薬からネオニコチノイド系農薬に切り替えたのに、それもダメなら作物が栽培できないという悩みがあるようです。
  • いっぽう消費者にとっては、減農薬の切り札がネオニコチノイドだったり、健康のために愛飲するお茶に使われていたり、知らないあいだにリスクにさらされる不安があります。
  • 他にもいろいろ問題があるらしい……

Q:何ができる?
A:

まず知ること。自分たち自身の問題として考えること。生産者と消費者、ステークホルダー(利害関係者)が交流すること。法律を変えること……一緒に考えましょう!

★ご参考(概要をつかむなら)

美味しんぼ 雁屋哲 105巻 小学館
概要としてはまずこれを。
特定非営利活動法人 ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議
詳細はこちらを
ネオニコチノイド系農薬の使用中止を求めるNGOネットワーク

 
【参考資料&リンク】もご覧ください。