ママの意見:第4回での最終発表

◆ 子育てママの発表
 

 当初は特にネオ二コチノイド問題に高い関心のあったわけではない3人の子育てママさん達から、これまでの企画を通じて何を感じ、どう考えたのか発表していただきました。

 『毎日の子どもの食事を担っていますが、ネオニコチノイドについて全く知りませんでした。そして、自分がいかに色々なことに関心を持っていなかったかとショックを受けました。ネオニコチノイドは害虫に限らず、ミツバチにも作用します。ミツバチがいなくなると、ミツバチによって受粉する作物は実らなくなります。また、他の昆虫にも作用するということは、生態系のピラミッドの基盤が揺らぐ事でもあり、鳥や動物がいなくなるだけではなく、さらに大きな影響が考えられます。

 そして、ネオニコチノイドは人体には影響はないと言われてきましたが、最近の研究では否定されてきていて軽度発達障害や心の病の一因とも言われています。心の病に化学物質が影響していることも私たちは知らず、驚きました。
 

 食べる前に野菜をよく洗えば、農薬は落ちるんじゃないかと思っていたのですが、ネオニコチノイドはなんと洗っても落ちない。また、日本は世界一の農薬使用量。農薬の規制が世界と比べても緩いと聞いて、いったい誰のための規制なのかと思いました。一方で、連続企画の中では農薬を使用している生産者の方の現状をうかがう機会もありました。

 生産者の方も農薬を使用すると体に不調をきたし、良い事ばかりではないということも知る事ができました。しかし、消費者が虫食い野菜を嫌い、旬を気にしないことが生産者の方に農薬を使わせているという一面も見えてきました。
ネオニコチノイドの危険性が伝えられてきている現在でも、変わらず使われ続けている理由には、農協や農薬会社の農薬を売りたいという事情があるからではないかと言われています。

 ネオニコチノイドは農薬以外でも、身近で使われていることも知りました。食べ物からだけでなく、ペットの蚤取りや蚊取り線香などから、触って、吸い込んでいるかもしれません。
 
 第2回で、大竹先生から予防原則を学びました。予防原則とは「潜在的なリスク(脅威)が存在するというしかるべき理由があり、しかしまだ充分に科学的にその証拠や因果関係が提示されない段階であっても、そのリスクを評価して予防的に対策を探ること」。日本では、環境省が第三次環境基本計画で指標として出しています。しかし、この予防原則が適用されたことはないそうです。EUではネオニコチノイドに予防原則が適用されています。この違いは何なのでしょうか?
 

 子どもを育てていて、成長するためには食べ物が大事なんだという思いから、毎日の食べ物を選ぶ時には無農薬や減農薬のものを選んでいます。しかし、どこでどんな農薬を使って作られているのかという情報までは知りませんでしたし、求めてもいませんでした。また、それを選ぶための情報もないんだと気づかされました。都会での暮らしの中では、生産と流通などに関わる現場を思いやることが難しかったと感じます。情報は主体的に取りにいかないと、なかなか得られないことを実感しました。
 
これまでの日本は経済成長一辺倒で、豊かになることを目標に歩んで来ましたし、私たちはその恩恵に浴してきて、経済成長を支えてきた方々には感謝しています。しかしその一方で、環境への影響が取りざたされるたびに、「ただちに影響はない」、「これが原因とはいいきれない」など経済的理由が優先されてきたことを、公害などの歴史的な事実から私たちは学ぶことができます。経済成長のみを追い求めて来た価値観が、いま転換点にあるのだろうと思います。
 
 私たちが今暮らす社会は複雑で、原因と結果が一対一という分かりやすい関係にはありません。存在する全ての物がそれぞれ影響しあっていて、それは自然についても社会についても同じだと思います。EUでは予防原則の適用についての共通理解があるようですが、日本にはまだありません。日本は、環境への影響と経済への影響と意見が対立したときに、その解決に向けた議論の場もなければ、話し合いのルールも決まっていない状況にあるように思います。
 公害で被害に合われた方々は、健康や生活環境をないがしろにされたとの思いをいだいているに違いないと思います。これは、社会のあらゆる場面で言えることだと思いました。EUとの違いはなんだろうと考えたときに、ある回でこれは民主主義が根付いているかの差なんじゃないかという意見がありました。確かに、私たちは自分のことは自分で決めるということがとても難しい社会に生きています。自分たちのことは自分たちで決めるという、暮らしの主権を私たちの手に取り戻したいと思いました。
 

 そんな中、私たちが自分で出来るマイ・プロジェクトを考えました。
 

  • 店頭で商品を選ぶときには成分表をみてから購入したい
  • 安心や安全に対して常にアンテナを張りつつ、情報は鵜呑みにしない
  • ママ友だけでなく、自治体の情報にもネットワークをはる
  • 予防原則に基づいて考え、それを価値観の合う人と共有する
  • 子どもとの生活の中で食べ物について、環境について伝えていく
  • 課外授業に養蜂家の方を呼んでみる 
  • 無農薬野菜の感想などをブログにアップする
  • ラジオなどへ投稿するときに、ラジオネームを「ネオニコフリー」にしてみる

・(アドボカシーカフェ第4回の報告はこちら)

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